【ぶくぶく】

-P2-



「いたあ!!んんんんんんナァミすわ〜〜〜ん!!」

ショッピングモールで並んで買い物を楽しんでいる
ナミさんとロビンちゃんを見つけたおれは、
いつもより多めに“タメ”て彼女の名を叫んだ。

見知らぬ土地の人ごみの中、
我ながらよく見つけられたもんだと思う。

これぞ恋の力!だ。



「ええっ!?サンジくんじゃない!!」

「んナミさんっ!ロビンちゅわん!!
いやあ〜二人そろうと一枚の絵画のようだよ!」

「ちょおおおっと!お宝はどうしたのよお宝は!!」

おれの“挨拶”は聞こえていなかったかのように彼女は怒鳴る。

おれはやはり勝手にとはいえ引き受けた手前、
後ろめたさから肩と声のトーンを少し落とした。

「ごめんよナミさんでも・・・」

「デモもストもない!!さっさと船に戻りなさいよ!!!」

「ちょっと待ってナミ。」

ナミさんの剣幕とは対照的な落ち着いた口調で、
ロビンちゃんが割って入る。

「船には誰が残ったの?コックさん」

「え、その、ウソップ」

「ウソップゥゥゥ〜!?」

最後まで聞かずにナミさんが訝しげな声を上げる。

「・・・と、フランキー」

「あら、そう。なら安心じゃなくて?」

「・・・・・・・う・・・まあ、そうね」

「だろ!?」



「なにが、だろ!?よ!私は“あんたに”頼んだのよ!?」



可愛らしく手を腰にあて、もう片方の手でおれを指差したその先が、
矢のように心臓に突き刺さる。

“あんたに”・・・だって!やっぱりな!!!

「・・・ちょっと、なにニヤニヤ笑ってんのよ」

ナミさんは手を腰においたまま、
なぞの笑みを浮かべるおれの顔を斜め下から覗き込んだ。

おれはそのまま抱き上げたい衝動を必死におさえながら言う。

「そう、“ナイトに”頼んだんだもんなァ〜ナミさんは!」

おれの笑顔は弾けて、
ナミさんのほっぺは弾かれたように真っ赤になった。




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