【花火花】

-P2-



好い具合に酔っ払ってきた頃、
私の横を一陣の風が駆け抜けた。

「生ハムメロン〜〜〜〜!!!」

という、なぞの言葉を残して。

「あはは、なにあいつ!ばっかじゃない!?」

思わずひとりごちる。

私は、知らず知らずのうちに笑顔になっていた。



ああ、なんて気持ちの良い酔いだろう。

こんなお酒は初めてだ。

これまで私が飲む酒は、 “忘却の水”だったから。

飲めばその時だけ、嫌なことを忘れ、
自由な夢を見ることができたから、
私はやつらの目を盗んではアルコールを摂取した。

それこそあそこに閉じ込められた、十の頃から。

そうしているうちに“忘却の水”は、
ただの“水”となり、
私はパーク一の酒豪になっていたのだった。

それにしても、この液体は不思議。

ルフィ風にいうと“不思議水”だ。

飲むときの心持でこんなにも、違う。



ね、ベルメールさん。

こんなお酒を、一緒に飲みたかったね。



そのとき、また風が通った。

今度はひどく緩やかな風。

「ルフィ・・・?」

振り向いた私が見たのは、
月光に反射する金髪だった。



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