【花火花】

-P4-


「って、ナミさん酔ってる!?」

無意味に大きい声を出して、
気まずさを吹き飛ばそうとしてるみたいだ。

そんなことで、逃がさない。

「酔ってるけど・・・自分の言ってることくらいわかってるわよ」

「・・・・・・」

低いトーンで私が言うと、
サンジ君はまじめな顔になって、
だけど口を閉ざしてしまった。

私はかまわず続ける。

「長かったわ、今まで」

「あんたたちをだます様なことまでして・・・
悪かったと思ってる」

「だけど、どんなことをしてでもやりとげたかったから。
後悔はしていないのよ?」

そう言いながら半身をひねり、
彼の目を見る。

私の瞳に、口を結んだまま頷く彼が映る。

私は口内でお礼の言葉を唱えた。



「やっと終わったの。でも・・・」

「・・・でも?」

私が言葉を区切ったところで、彼はやっと声を出した。

驚くくらい低くて、おだやかで、いつもと違う声。

いつもと違う私になって、
もっとからかってやろうと思ってたのに、
いつもと違う彼の雰囲気に、
逆に戸惑いを覚える。

彼の声が耳に響いて、私の体の中で共鳴してる。

今度は私の顔が、桜色に染まる番みたいだ。



NEXT→

←BACK

TEXT TOP