【砂漠のイチゴ】
-P6-
「あのさ、もちょっと調子のってみても、い?」
薄暗い部屋の中で彼の瞳がキラリと光ったように見えた。
「え?」
冗談なのかそれとも真剣なのか、
真意を測りかねて彼を見上げると、
そのままおでこに口づけられた。
「!」
見開いた私の瞳に、彼のいたずらっぽい微笑みが映る。
今度は鼻なんかで済ますものか!
顔をはたいてやろうと腕を振り上げると、
待ってましたといわんばかりに
その腕は彼の大きな手に受け止められる。
そのまま腰を引き寄せられ、
私の体は彼に密着した。
「!!!」
太ももに熱いものが。
「ちょッッッちょっと待って!」
「ごめん、待てねェ」
「だ、だってだってだって、あ、当たって・・・」
「・・・だから待てねェって言った」
彼はペロリとひとつ舌なめずりをして、
濡れたその唇は、私のそれに狙いを定めているようだ。
「ナミさん」
「なによ」
声が震える。
だけどさっきまで冷えて震えていたはずの体は、
汗ばむほどに温度を上げている。
追い討ちをかけるように彼は
私の耳元で吐息と一緒に囁いた。
「シタイ」
「んぅ…!」
それは宣言だったのか。
私の答えなんか必要なかったみたいに、
彼は私の唇を塞ぐ。
そんなに深く塞がなくたって、
私はもう、言葉なんか紡げないのに。
NEXT→
←BACK
TEXT TOP