【スティル・グリーン】

-P4-



ヒメウ、と名のったその子は、
丸一日こんんこんと眠り続けた。

おれはその間によっぽど逃げちまおうかと思ったが、
そうはいかねェ。

まだ、ここを出るわけにはいかねーんだ。



おれは自分の部屋のドアをノックした。

すると少し間をおいて、透きとおるような声で返事が返ってきた。

「入るぞ。スープ飲めるか」

「はい……王子」

おれはわざとらしく大きなため息をついてから、問いかけた。

「お前、どこから来た」

「…リリースクです、王子」

「だよな……」

おれが黙っちまうと、ヒメウはたまりかねたように口を開く。

「なんであんな状態だったか、聞かないんですか」

聞きたいことがありすぎて、
うまくまとまらねェんだよ!

そう思ったが口にはせず、おれは素直に聞き返してみた。

「・・・なんでなんだ?」

「王子を探す航海の途中“こちら”の手がかりをつかんだのですが、
もう少しのところで船が難破しました」

「な…うそだろ?おれを……探す?」



なんだって?

いまさら何なんだ、
3年間もほっといたくせに!!

「ここに流れ着いたのは王太子のお導きです」

「王子、帰って来てください。
国王は…逝去されました」




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